「せっかく、良かれと思ってやったのに・・・」

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きれいや総研主催の養成講座だけではなく、最近ではありがたい事に福祉施設でおこなわれる研修に呼んで頂く事が多くなりました。

先日、ある福祉施設のフロアリーダーを対象とした研修にお呼び頂き少しお話しをさせて頂く機会を頂戴しました。

研修のテーマは夏から秋にかけての新人教育とコミュニケーションについて。

春に入社された新人職員さんも8月9月になると「慣れ」から大きな事故に繋がる事もあり、また何より大切なのはその「事故の兆し」に気付けているかという事。
そして、フロアリーダーはどのようにコミュニケーションを取り教育をしていき現場を安全に保つか。

まぁ〜〜〜〜〜
こうして書くのは簡単ですが
「それは良いアイディア!」
「なるほど!それいただきっ!」
という意見や
「おいおい、さすがにそれは・・・」
と、いうものまで、色々な意見がアチラコチラから飛び出てきます。

そんな中、フロアリーダーを悩ましているケースとして一番多く上がったのが、間違いや危険を指摘したときに「慣れてきたと思ってる新人さん」から言われる
「せっかく、良かれと思ってやったのに・・・」
という言葉。

ええ。
自分も今月初めにいわれましたよ(笑)

今回の研修の中で出てきたケースを公表できる範囲で書かせて頂くと

とある利用者さんが耳を真っ赤にし咽せて(むせて)おられるの発見した新人職員さん。
その姿を見るや否やコップに水を入れて差し出した所を、それを目にした通りがかった先輩に注意され
「だって、苦しんでおられるじゃないですか!せっかく、良かれと思ってやったのに!」
と、なったとの事。

これ、養成講座でもお話しさせて頂いていますが、現場を御存知の方なら御理解を頂けると思うのですが大変危険です。

もし・・・

この利用者さんに嚥下障害があったら・・・
慌てて飲んだ水は気道に入ってしまい誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)になり最悪、その後の人生、命に関わってきます。

この時の最適解はどうだとかというお話しではなく、このような状況の時にこの対応した職員さんの選択肢が1つしかない事が問題。

もちろん利用者さんのADLや現場環境によって、現場での教育のタイミングは様々ですが限られた時間の中で教育する、そして、その伝え方。
けっして100%の答えがあるとは言いません。

しかし、お互い様々な立場に立ってみて議論をした今回の研修では、これは素晴らしいなという意見がでました。

それは、介助者・支援者・援助者って何だろう?と、いう事。
介護や福祉の勉強をした時に一番最初に学ぶ事だけど、忙しい日々の中でついつい忘れてしまう大切な事。

福祉に関わるという事。介助者・支援者・援助者の役目。それは・・・

『アドボカシー( Advocacy )=代弁』

と、いう事。

つまり介助・支援・援助を必要とする「相手の立場になって」代弁する。
と、いう事。

「良かれ」と、思ったのは自分。つまり、それって自分本位であって、相手の立場になって代弁しているとはいえないよね?
と、いう意見。これ、こうして書いていると当たり前の事だけど、物凄く大切な事。

せっかく優しい気持ちで接していても。

「良かれと思って」差し出したコップ1杯の水。
「良かれと思って」かけた言葉。
「良かれと思って」差し出した手。
「良かれと思って」使った1枚の写真。

それが、ひょっとすると相手を傷付けたり悲しませたり、命に関わってしまったりしたら、そんなにも哀しい事って、辛い事って無いじゃないの。

だから毎日学ぶんです。
だから学びに終わりはないんです。

物凄く当たり前の事なんだけど。
伝えるって難しいですね。

伝える時もそうです。
相手の顔を見てお話しをしましょうなんて子どもでも知っている事です。

当たり前の事です。

だけど、懸命に伝えようとしても相手は返事をしてくれないだけじゃなくって、コッチに顔すら向けてくれない事もあります。

いっそ
「嫌いだ」「消えろ」「二度と姿を見せるな」と罵詈雑言を浴びせられた方が、どれだけ楽でしょう?
質問しておきながら、意見を求めておきながら、返事をしているコチラを、まるで道ばたに転がる石のように無関心な扱いをされる。
そんなに私は汚い存在ですか?見るに値しない存在ですか?
本当に寂しくなります。切なくなります。やり切れない思いでいっぱいになります。なぜそこに存在しているのか自分でも理解できなくなります。

誰に対して?

ちゃんと伝えられない自分にです。
だから、自分本位じゃなくって相手に寄り添って相手に解るように伝えようとするわけですが・・・

これもなかなか難しいもんです。

今回の研修では残念ながら時間切れとなりこの辺りで終了となりましたが、皆さんは、伝えたい思いが伝わらない時。

そんな時は、どうされていますか?

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